続・笑顔のままでパロディ〜記憶喪失編〜
※
これは笑顔のままでの続編パロディ版です。
しゃべりのおかしい入江くん、天然行き過ぎの琴子がだめな方は速攻ブラウザから戻ることをお勧めします(^^;
Version 4 琴子side
・・・カチャカチャと器具の音だけが病室に響く。
みんなが出て行ってからその後、妙な沈黙が続いていた。
入江くんは聴診器を耳にあて、診察の準備をしていた、なんだか異常なまでに無表情に見えるのは私の気のせいかなぁ?
あたしなんだか罰の悪い気持ちで入江くんの様子をうかがっていた。
入江くんは相変わらずかっこよくて・・・
(本当にこの人とあたしは結婚したの?)て、疑問せずにはいられなかった。
たとえ他の何を信じたとしても、これだけはまるで自分の都合の良い夢を見ているとしか思えなかった。
「ほら、診察するから服開けて」
「え、あ。うん」
思わず入江くんに見とれていたあたしは彼の突然のアップでわれに返り、入江くんの言われたままに服のボタンに手をかけ…
「って、えーーーーっ!?」あたしは思わず胸元を抑えて大声を上げてしまった。
入江くんはそんなあたしの声にびっくりして耳をふさいで眉をしかめていた。
「なんだよ、急に叫びやがって」
「だ、だって、その、あの…これってやっぱり入江くんが診るの??」
あたしが尋ねると
「はぁ?当たり前だよ。桔梗が医者にでも見えるのかよ」
「そうじゃないけど…、じゃあせめて別のお医者さんにはできない?」
「…俺じゃ不満ってことか?」
「ち、ちがうの!そうじゃなくて…」そうじゃなくて、私はただ・・・
入江くんにこの貧相な胸を見られるなんて耐えられないだけなのーーーー!!
でも、そんなこと入江くんにいえるわけもなく、なんていえばいいのか迷っていると―ガチャリと背後から扉の開く音がして
「やぁ、琴子ちゃん。意識が戻ったって聞いたんで会いに来たよー」
そういって入ってきたのはなんだかやたら明るいお医者さんだった。
が、それでも今のあたしにとっては天の助け!
「ちょうどいいところに!あのっすみませんが入江先生の代わりに診察してくれませんか?」
この際、入江くん以外ならだれだっていいわ!そんなつもりであたしは目の前の先生にお願いをしてみた。
「えっ、診察?そりゃ琴子ちゃんがいいって言うなら―――いっっ!!」
なんだか快く了承してくれそうだった西垣先生は突然言葉を止めてしまい(実は直樹が下で足を踏んでいた)
「西垣先生、診察はその担当者の医者が責任を持ってしなければいけないんでしたよね」
入江くんが西垣先生ににこりと笑いかけそう言った。
「いっ、入江…。そうだな、やはりここは担当医が診ないとあとで問題になるかもしれないし、うん」
そういうと、西垣先生はあたしの涙の懇願をきっぱりと断りそそくさと病室から出て行ってしまった。
そんな西垣先生を「そんなぁ」と、いう気持ちで見送り、それを同じく見送った入江くんがこっちを振り返り
「ほら、もたもたすんなよ。俺だって暇じゃないんだから」
ひえ〜〜
あたしはそれでもしつこく粘っていると入江くんはあきれたようにため息をつき
(あれ、もしかしてあきらめてくれた?)
と思った瞬間。
ぐいっと腕を引っ張られ、あれよあれよと言うまに入江くんの胸に引き寄せられてしまっていた。
そして、彼は私を引き寄せ顔を近づけると
「なんなら、俺が脱がしてもいーけど」あたしの耳元でそうささやいた。
「い、い、いえっ!結構です!!脱げます!一人で脱げますっ!!」
そういって、あたしは彼から離れると、もう勢いだけでその診察を受けたのだった…
入江くんが言うには退院まであと1週間。
…こんなんでほんとに、やっていけるのかなぁ。
※桔梗「あの〜、あたしって結局、当てられただけ?出番は?ねぇ、ちょっとぉ!!」