Lv.1<れべる・いち>
ある日、旅先の宿屋で目が覚めたら自分はレベル1になっていた。
2.
「どういうことなんだ、一体」 勇者は、もう一度さっき自分の見たものが目の錯覚ではない事を確認するために、 自分のステータスを開く。 「そんな馬鹿なっ、昨日までは確かに『Lv99』だったはず…!」 見ると、その他のステータスも、昨日までは3桁のオンパレードだった数値が、今では1桁になってしまっていた。
あまりの事に、叫ぶしかない勇者の声に答えてか、ドコからともなく声が聞こえる。
声はすれども姿は見えず、だがその声に勇者はピクリと反応し
そう言って、勇者は何もない天井に声をかける。すると、何もない天井からゆらゆらとなにかが現れて、人間の形になる。
勇者が、ナビゲータを殴ったこぶしを見て地団駄を踏むが 「うーん、現実って、きびしー」と、それだけを返してきた。 すると、今度はナビゲータの胸ぐらをつかみ
ナビゲータの説得にあきらめて手を離したのではなく、単に疲れたから離しただけである。 勇者は
と、ナビゲータの提案はあっさり、却下される。その勇者にナビゲータは心底不思議そうな顔をし
「あそこ」とナビゲータが指を指した先には―
農業に盛をだす、村人Aがそこにいるのであった。
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バキッ。
「は?」と、勇者はそう言うしかなかった。
わけが分からず、じろりと横のナビゲータをにらむと
「それじゃ、これからバグを取るけど、二人とも準備はいいかい?」
そう言った勇者の言葉もむなしく、ナビゲータは「またねー」と、なんとも軽い挨拶とともに掻き消えてしまった…
4.
おそろしいほどの静寂の後には、勇者と村人Aの二人の姿しか残されていなかった。
それだけを確認すると、勇者は早速立ち直り 「よしっ、どうやらバグとやらも治ったよ―だし、早速、魔王退治に出発するとするかーーーっ!」 ナビゲータのことは忘れると、きっぱり決めて。主人公は新たな旅立ちの決意とともに、その第一歩を踏みしめたそのとき
出鼻をくじかけて機嫌を損ねるが、それでも、村人Aの言葉に振り返る、すると、村人Aはなんとも、言いづらそうに「そのー、え、と」を繰り返す。 一刻も早く、魔王を倒すために出発したい勇者は 「ぐだぐだ言わずにさっさと言えっ」と怒鳴り返すと
その後、勇者の姿を見たものはだれもいない―――。
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―――――――――あとがき――――――――― おもいっきり、馬鹿話ですみませんっ、一応、前回の「Lv99.」の続編ですが、分けても読めるようにはしています(多分) 人生って、時には自分のやっていた事がふっと誰かの悪意ない行為でふいになるこっとてありません??(ない?そんなばかなっ) そんなやりきれなさをつづってみたんですが、soroの駄文ではあまり伝わらないかも…(^^; でも、もしこんな作品を読んでくださった方、本当に、最後まで読んでいただきありがとうございましたvv |
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